| 朝日新聞 / W杯公式スポンサー |
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朝。洗面台で顔を洗う男・・・ |
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33になった。 |
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鏡に映った顔をじっと見つめる・・ |
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ずい分遠くに来たようで、 |
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妻「靴べら使いなさいよ。」 |
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男「行ってきまぁす・・」 |
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何も変わらないつもりでいた。 |
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郵便ポストから朝刊を抜き取る・・ |
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喫茶店(?)でのモーニングを食べながら
朝刊の紙面に何かを見つける
男「・・・・田中?」 |
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男の声に振り向く人たち・・ |
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男「田中だよ・・・。」 |
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自然と足早に会社に向かう |
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男「コイツ、俺の友達・・」 |
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男「高校の。」 |
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男「同じ釜の飯食ったっつーの?」
少し自慢げに会社の同僚に話す |
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男「おお〜、見たか。
田中が出とった。」
テイクアウトのできるランチを買うための
行列でも携帯で話すのは朝刊の記事の事 |
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男「ビックリだよ。」
昼食を食べる間もその事が頭から離れない |
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デスクの下からサッカーボールを拾い上げる |
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それを無言で見続ける・・・ |
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2002年ワールドカップ用
公式サッカーボールのフィーバだった。 |
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18だった。 |
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(回想シーン)
男「アホか。止めとけって・・」 |
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男「俺らのレベルじゃここまでやって。
別の道だってあろーが。」 |
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田中「それでも俺はサッカー続けて見るわ・・。」 |
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会社からの帰宅の途中、
グラウンドを眺めながら昔の出来事に
思いを馳せる・・ |
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新聞の記事を見ながら
妻「へぇ〜、エライね。」
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男「でも俺の方が上手かったんだぜ。」
ポツリと洩らす・・ |
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夫の言葉には少しも触れずに
妻「エライね。」 |
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一瞬目線を妻に送った後、笑顔で・・
男「・・・・・エライよ。」 |
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ずい分遠くに来たようで。 |
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